新建材

ec9db75d.jpg









住宅の窓枠、ドア枠、巾木、室内ドア、家具、内装材に至るまで、
ポリ塩化ビニールにプリントされた塩化ビニールやポリエチレンシートの
覆われた新建材が多く、
大手住宅メーカーやローコスト住宅会社を中心によく使われています。
 
私はなるべく住宅では使わないようにしています。

理由は…

1.木造住宅に足を踏み入れた時にほのかな清々しい木の香りを感じ、
心地よい気分になった事はないでしょうか?

この木の香りの正体はこそ、木材が発する天然成分、フィトンチッドです。
これは、1930年頃に旧ソ連のトーキン博士によって提唱された言葉ですが、
本来は、樹木が微生物から自身を守るために放つ芳香性物質です。

最近女性に人気のアロマテラピーは、
芳香性の植物から抽出した精油エッセンシャルオイル)で、
心と身体を癒す療法です。

精油成分は、粘膜を通して吸収され、
脳の中心部に直接働きかけて心身をリラックスさせたり、
活性化するなどのリフレッシュ効果があります。

木の家なら、自然なままで常にフィトンチッドに満たされる為、
まさに天然のアロマテラピー効果を得ることができます。

2.長い年月を経た木材は、
強度や色つやなど多くの面でその特徴を深め、
より魅力的な素材になります。

塩ビシート建材は竣工時がいちばん美しい状態であって、
時間の経過とともに味わいの出てくる材料ではありません。
 
調湿性もほとんど無く、廃棄処分についての問題もあります。
便利な素材ですが、長い目で見ると良い材料とはいえないのです。

では何故大手メーカーさんは塩ビニールシート建材を主流にしてきたのでしょうか?

 自然素材は割れる、狂う、補修がしにくい、施工に時間が掛かる、
品質が一定でないコストがかかるなど、
施工者の立場からは、扱い難い点がいくつもあるのです。

 また、自然素材には限りがあり、
全てを自然素材に転換するのは不可能なことです。
 
どちらかと言うと、作り手側から、安価で施工性が良く補修しやすいので、
竣工時にクレームが出にくいという理由からかも知れません。

新建材の良し悪しは別にして…

いろんな素材があることを、建築主もよく勉強しなくてはいけません。

人気blogランキングへ