家を建てるなら集成材?無垢材?

集成材とは…
小さな(細い)断面の木材を集めてノリで張り合わせ、
一体の(太い)断面をもつ木材にしたもの。

無垢材とは…
一本の木を製材してできたものです。

無垢材の欠点は、
?大きな断面を作るのは大変なので、
 当然ながら大きな木材は価格が高くなる。
?乾燥していくにつれて、反り、ワレ、縮みなどが起きる。
?木材強度が一定ではない。

大きく分けると、3点ですね。

この欠点を無くそうと開発されたのが集成材です。

集成材は、
?小さな(細い)木材をノリで張り合わせて、
 大きい断面にするので、
 低コストで大きな木材を手に入れることができる。
?乾燥させた辺材(年輪の芯の部分が入っていない部分)
 のみを選んで使うので、乾燥によるワレ、反り、縮みが少ない。
?強度が一定している。

と言う性質を持っています。

こんな話しを聞くと…
「安くて、とってもいい材料じゃないの」そう思いますよね。

さらにハウスメーカーさん達はとどめの殺し文句。
「集成材は、無垢材の1.5倍の強度があります。」
こう説明されれば、
「集成材のほうがいい材料で、強度もあるんですよね。」
となるわけですよね。確かに数字的根拠もありますが…

でも、本当にいいのでしょうか?

集成材は接着剤に、
フェノール樹脂やレゾルシノール樹脂が多用されており、
これらにはホルムアルデヒドが含まれています。

ホルムアルデヒド化学物質過敏症を引き起こす、
要因のひとつと言われようになって、

集成材の中でも構造用中断面材、小断面材に関しては、
接着剤をホルムアルデヒドを放出しない、
水性高分子イソシアネート系へ転換する方向で進んでいますが。

構造用集成材は使われるようになってまだ日が浅いこともあり、
その耐久性を疑問視する声も聞かれます。

耐久性に関しては、接着力の低下より、
木質部の腐朽ちによる劣化の方が心配されており、
そのため十分な防腐処理が必要となり、
接着剤以上に防腐剤の成分が気にかかるところです。

接着剤の成分表示など、安全性を確認した上での、
構造集成材の使用は問題はありませんが、

接着剤は化学製品ですから、製品が出来上がった時が一番強く、
年月とともに強度は落ちる懸念もされていますね。
実際には問題も発生してますね。

無垢材は、
10年ぐらい経過した時に、
木の油成分が少しずつ出て、木らしい風合いが出るのですが、
集成材にはそれがありません。

反対にムク材は自然の木らしい風合いが出て、
メンタルな面において人を和ませてくれます。

どんな材料でも、利点欠点はあります。
でも、無垢材の欠点は熟練の棟梁が解決してくれます。
お客様の立場に立って少しでも安全なものを提案する。

それをプロデュースするのが、
私たちの仕事だと考えています。

どんな素材でも、また、メーカーさんであれ、
使いこなすのは職人さんですからね。

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